「団体から、組織へ」 NPO法人せいしとらんし 第三回取材

       
NPO法⼈せいしとらんし

「任せる。がやっとできるようになった。」
とNPO法人せいしとらんし代表の中村さんは休眠預金事業を振り返って話してくれました。

中村さんが民間団体としてせいしとらんしを立ち上げたのは2016年。それから2019年にNPO法人化し、団体としては7年の月日が流れようとしています。

今までのせいしとらんしは中村さんが基本的には全て意思決定し資料作成や事務作業なども全て中村さん中心で回っていたとの事。
しかし、休眠預金事業に挑戦すると決めた時に自分が1人で動くことをやめる決意をしたそうです。
「立ち上げから1人でやってきたこともあり団体内部の風潮として、代表のやりたいことを実現しよう。という雰囲気があった。でもそれは私の求めているせいしとらんしでは無いと気付いた。なので、休眠預金事業はとことん任せようと決めていた。」と中村さん。

まず実践したのは「申請書類を書かないこと」。
これまで助成金や補助金などの書類は全て中村さんが書いていたが全てメンバーに任せることに。その結果自然と一緒に事業を作る流れになり事業実施後もメンバーが主体的に動いてくれるようになったそうです。
さらには、報告会や研修などの集まりにも1人では絶対に出席しない事も決意。あくまで団体としての参加する。だから個人では出席しないという姿勢をメンバーに見せることで、自発的な発表資料作成や研修での発言も自然と多くなっていったそうです。

休眠預金事業終盤では、中村さんの仕事は「講演」と「確認」だけになったとか。メンバーが自主性を持って活動してくれる組織づくりに休眠預金事業がとても役立ったと嬉しそうに話してくれました。

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